ピアノと書評日記

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【備忘録】続 電子ピアノkawai ca65 鍵盤が重くなるので自力で修理する

※保証が受けられなくなるので修理は自己責任でお願いします

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問い合わせがあったので、以前書いた電子ピアノの修理方法について、詳細にまとめました。なお、修理後の打鍵感覚が悪くなるかもしれない旨を以前書きましたが、現在は特に不満を感じていないです。むしろ弱音の感度は良くなった感じがします。

 

以前の記事


(1) 鍵盤をはずす

① ピアノの背中の上縁にあるネジ4つを外す

② フタを左に寄せて、手前に引くとフタが上に持ち上がる(ちょっとコツがいる)

③ 歯車を調節してスライド式の内蓋を手前に起こす

④ 内蓋の歯車と噛み合っていた黒い部品をはずす(右側のみでよい)※トップ写真は黒い部品を外した状態。

⑤ 横に長いスピーカーをはずす(KAWAIのロゴが入ってるやつ)

※④で黒い部分を外したのはこの部分を外すため。

⑥ 鍵盤を上に持ち上げると簡単に鍵盤が外れます

 

説明が難しいですが、やってみると意外と簡単に外せます。

 

(2)フィルムの修理

用意したもの

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・ポリエチレンフィルム

(日東 超高分子量ポリエチレンNo.4430 0.25mm×19mm×10m)

・瞬間接着剤

・油性ペン

・ハサミ

・ピンセット

 

① フィルム部分をピンセットを使って剥がす。この部分は3層構造で、フィルム、粘着層、フェルトとなっている。このうちフィルムと粘着層を剥がす。フェルトは剥がさない。

下の写真はフィルムがずれた状態になったもの。こうなると粘着層が露出し、べたつきで鍵盤が固くなる。

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② ポリエチレンフィルムを所定のサイズに切り取り、接着剤でフェルトの上に貼り付ける。

サイズは12mm×12mmまたは12mm×9mmのいずれか。鍵盤によって異なる。

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奥の鍵盤は貼付け前。手前は貼付け後。このまましばらく乾かす。

 

(3)アクションハンマー修理

用意したもの

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・無水エタノール

・ウェス

・使い捨てゴム手袋

・計量カップ

 

① 無水エタノールを計量カップに入れ、ウェスに染み込ませる。

② アクションハンマーの金属部をウェスで磨く。なおyoutubeでは綿棒を使って磨いている動画があるが、やっていることは同じ。ただし粘着度合いがひどい場合、綿棒では粘着物を拭き取れないため、ウェスでしっかりと磨く。

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(4)鍵盤を戻す

① 鍵盤をもとの場所に戻し、アクションハンマーを挿入する。ハンマーは水平に奥に押し込み、ぶつかったところで先端を下に潜り込ませる。(ちょっとコツがいる)

ここで失敗するとフィルムが変形し、また(2)からやり直しになるので慎重に行う。

 

(5)終わりに

作業自体は3時間くらいで終わります。ちょっと大変ですががんばってください。修理してから今のところ不具合は特にないです。

 

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