【ゲーム】cities:skylines 自然な街の作り方 その1
cities:skylinesはとても優れた面白い街づくりゲームだ。ゲーム性はそこまで高くないが、自由で動的なシステムは創作の根源的な楽しさを思い出させてくれる。
しかしこのゲームを何周かプレイしているとあることに気づく。
また不自然なつまらない街を作ってしまった・・・
目次
自然な街ってなんなんだ
ゲーム上で自然な街(≒リアルな街)といっても色々あるが、大きく分けると2種類ある。1つは細部までこだわり、グラフィック的にも非常にリアルなもの。このタイプはゲームの規模的な制約やプレイヤーの根気などの問題で、都市の一部分をジオラマ的に再現しており、ミクロ的にリアルと言える。
もう1つは都市の構造的にリアルなもの。細部にはこだわらないが、都市全体の作りが自然であるため、地図上に落としてもリアルである。これは俯瞰的にリアルといえる。
前者のアプローチはyoutube上で素晴らしい動画が沢山上がっている。そこで今回は後者のアプローチで、複数回に分け自然な街を作ってみたい。
街づくりゲームの問題
cities:skylinesに限らず、ほとんどの街づくりゲームには大きな問題がある。それは自然発生的に街が作られないことだ。
自分で街を作るゲームで何を馬鹿なことをと思うかもしれないが、そもそも世の中のほとんどの街は自然発生的にできている。街づくりゲーム的に人工開発された都市は滅多にない。さらに言えばこのような都市ですら、大規模開発の後はまるで植物のように自然に育っていき、やはり自然発生的な要素が入り込まれていく。つまり街づくりゲームで自然な街を作ろうと思ったら、相当意識して考えないと難しいということだ。
自然発生的な現実の都市は、村落の形成から始まり、その名残を残しながら拡大発展していく。そこで今回は一つの都市を近世、近代戦前、高度成長期、平成以降の4つのシーズンに区切り、自然発生的に都市を作っていきたい。
詳細は下記ロードマップによる。
また研究資料などを参考にこの流れを擬似的に再現していこうと思う。具体には下記サイトを引用しているが、今後引用先を増やしていく。
http://www.nilim.go.jp/lab/bcg/siryou/tnn/tnn0723pdf/ks072307.pdf
http://toshi1.civil.saga-u.ac.jp/mishiman/03_lecture/T_HistoryUD/5_MiddleEUR/5_slide.ppt.pdf
さあ街づくりを始めよう
能書きはこの辺にして早速はじめよう。江戸以前の都市を作っていく第一歩となる、村落を形成させよう。このときのキーはなんといっても農業である。街づくりゲームで提示される初期産業は工業であるが、そもそもこれは計画都市的発想であり、発生学的には農業が産業の要となるのだ。
とはいえシステム的には工業が先で、農業は人口が増えないと作れないので(考えてみれば非現実的だな)、町外れに仮の工業地帯を作り、人口が増えて農業が作れるようになったら仮の工業地帯を削除することで対応したい。
ここでは国土技術政策総合研究所資料の都市構造例のひとつ「在郷町」をベースに形成させてみた。
見えてきた街の不自然さ
現在いる1100人のほとんどは仮の工業地帯で働いている。次回はこの工業地帯を取り壊し、すべてを農民にしたい。しかし今見えている農地で雇用できる人数は30人程度であり、この人口すべてを雇用するにはとんでもない農地が必要となる。それだけ工業が雇用できる人口が多いということでもある。
逆に言えば農業が産業の中心であったほとんどの現実都市は、これだけの農地を必要としていたということだ。早速だがこのギャップがゲーム上の都市が不自然になる理由の1つではないだろうか。現実は大量の農地を下敷きに徐々に工業化や都市化が進むのだ。
次回は農地を大量に敷き詰め、在郷町形式の集落を完成させたい。
次回
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