【ゲーム】cities:skylines 自然な街の作り方 その3
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門前町が作る町並みと景色
都市が成長するためには必ず中心となる成長エンジンが存在する。現代でいえば都会であれば駅が、地方であれば役所や病院、郊外であればイオンのような商業施設がそれにあたる。歴史上の街も同様に、そのエンジンが何かを意識すると街への理解が進む。前回の在郷町であれば農業を基盤とした加工施設などがそれにあたる。
今回作る門前町は社寺仏閣への参詣客がこのエンジンにあたる。なお神社の場合は鳥居前町と呼ばれることもある。門前町は参道沿道に参詣客を相手にする宿坊、商工業者が集住した町家が立地する沿道型のまちなみを構成している。このため神社仏閣の門前から延びる参道に沿って、まちなみが展開される場合が多い。*1
ちなみに類似の形式として寺内町があるが、こちらは環濠や土塁で街を防御する目的があり、比較的人工的に発生した形式である。一方で門前町は自然発生的に育った形式と言える。
寺院を作る
さっそく門前町を作っていこう。今回は三方を山に囲まれている落ち着いた土地を選んだ。まずは中心となる寺院だが、元からあるモニュメントではサイズが物足りないため、自分でアセットを配置した。また参道並木や門、神域林など構成要素を足していく。
参道沿いに広がる門前町
寺院が出来たら次は参道だ。参道沿いには参詣客を相手にする宿坊、商工業者が集住した町家が賑わう。また門前町は一定の自治が認められた背景から、僧侶、神主や彼らに奉仕する人々の居住区ができるなどして発展した。
変容する門前町
発展した門前町は宿場町や在郷町的な要素を内包し、複雑な機能を有する都市となる。また寺院の拡大や分派分裂によって、門外に新たな寺院が生まれ新門が現れる。需要拡大によって参道が複数出来ることもある。このように想像を膨らませながら街を広げていくと、より味わいのあるものとなる。
門前町のその後
その後現実の門前町は、戦国時代後期の天下統一過程の中で自治権が縮小された。とはいえ一定の自治権は認められたため歓楽街として発展する傾向もあった*2。一方で長野市のように都市基盤を拡張させ、県庁所在地として地域の中核となった都市もある。
今回作ったこの都市はこれからの再開発でどのような姿に変容するだろうか。とても楽しみだ。
次回予告 宿場町
次回は宿場町を作る。そしていよいよ城下町を作っていきたい。