ピアノと書評日記

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civ4 便利ツール(キーリマップ)

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civ4はキーコンフィグが無いのでキーボード操作が不便。そこで外部ツールを使ってキーコンフィグを行い、ストレスなく操作できるようにした。

 

 

手順

①下記サイトから「autohotkey」をインストールする。

www.autohotkey.com

 

 

②下記ダウンローダーより「civ4キーリマップ.ahk」をダウンロード。わかりやすい場所に保存しておく。

ux.getuploader.com

 

 

③先程ダウンロードした「civ4キーリマップ.ahk」を実行するとキーコンフィグされる。なおPCを起動する度に実行する必要がある。

※ウィルスソフトが反応する場合があるので、その時は「civ4キーリマップ.ahk」をウィルスチェックの対象外にすること

 

 

設定したキーコンフィグ

WASD移動に変更して、また左手の位置を動かさなくて済むようにした。

 

キー 用途 元のキー 備考
WASD 画面の移動 ↑←↓→  
F 次の操作可能なユニットへ移動
ターンエンド
enter よく使う
V ユニットを待機、防御 F よく使う
space ユニットの行動を保留 space
(変更なし)
 
Q 同種のユニットをすべて選択
生産物の割り込み(都市画面)
ctrl 戦争時に便利
E 複数のユニットを選択
複数の行動を予約(ユニット行動選択時)
複数の生産物を予約(都市画面)
shift 作業量削減に便利
R すべてのユニットを選択
選択した生産物を連続生産(都市画面)
alt 作業量削減に便利

 

 

civ4 専門家経済の解説

専門家経済とは

・偉人(大科学者)を意図的に出して研究の足しにするやり方

・一般的には首都は小屋都市にして首都~第3都市で偉人を発生させる

・亜流として純粋専門家経済や大商人経済などがあるが割愛(最後にちらっと説明)

・哲学志向持ちの指導者(偉人ポイント2倍)で練習するのがよろしい

 

基本知識のおさらい

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① 都市画面で専門家を雇うと毎ターン偉人ポイントが発生する

・画像の場合は科学者から+3×2=+6p 商人+3pから入る

世界遺産を建てた場合、それぞれに設定された偉人ポイントが別途入る

 

② 偉人ポイントが一定量貯まりゲージが満たされると偉人が生まれる

・必要な偉人ポイントは偉人が生まれる毎に多くなる

 

③ 生まれる偉人は蓄積された偉人ポイントの出どころによって割合計算される

・画像の場合科学者雇用による偉人ポイントが多かったので大科学者が生まれる確率が高い

 

大科学者による研究

上記のやり方で大科学者を出す。大科学者は下記の能力がある

① アカデミーの建設(研究力+50%)

② 研究力の足しにする

 

②については好きな技術にビーカーを注げるわけではなく、研究可能な技術のうち固有の順位(データ/偉人/発見テクノロジー - Civilization4(Civ4 シヴィライゼーション4) 攻略Wiki)に応じて研究される技術が決まる。

実務上は特定の技術をあえて研究しないことで、意図した技術を大科学者に研究させるテクニックが必要になるが、ややこしいので下記テンプレを使うのが一般的

 

一般的な技術進行例

ギルド鋼鉄ルート

やり方

・法律/紙/演劇を研究せずに機械→ギルド→火薬に進む

・生み出す大科学者は3人

・1人目 首都にアカデミー建設

・2,3人目 化学に研究

・その後鋼鉄に進み、カノン+白兵で軍拡

 

特徴

・難易度低/軍事ルート

・生み出す大科学者が少ないため管理が楽

・軍拡しながら研究できるので宣戦されにくい

・軍事全振りなので内政は苦しくなる

・首都はそれなりの研究出力が必要

 

自由主義活版印刷ルート

やり方

・官吏→紙→教育→自由主義と進み、自由主義の無償テクノロジー活版印刷を取る

・生み出す大科学者は5人

・1人目 首都にアカデミー建設

・2人目 哲学に研究 ここで可能なら宗教制度を平和主義に(偉人ポイント2倍)

・3,4人目 教育に研究

・5人目 自由主義に研究

活版印刷後は共通企規格→蒸気機関→大量生産と進み内政ルートへ

(情勢によってはライフリングに寄り道して軍事ルートへ)

 

特徴

・難易度中/内政ルート

・技術止めが不要のため技術管理は楽

・大科学者5人出すため都市管理が面倒

・軍事力は最低限のため外交管理が必要

 

自由主義鋼鉄ルート

やり方

・機械を研究しない状態で官吏→紙→教育→自由主義と進み、自由主義の無償テクノロジーで鋼鉄を取る

・生み出す大科学者は5人

・1人目 首都にアカデミー建設

・2人目 哲学に研究 ここで可能なら宗教制度を平和主義に(偉人ポイント2倍)

・3,4人目 教育に研究

・5人目 自由主義に研究

・鋼鉄後はカノン+白兵で軍拡 そのままライフル歩兵や長距離砲で継戦も可能

 

特徴

・難易度高/内政軍事両取りルート

自由主義に研究までは機械を止めて、その後機械→ギルド→火薬→化学と研究するため、都市出力や技術交換を駆使しないといけない

・都市出力を上げつつ偉人を出すため、アレク図書館やパルテノン神殿カースト制、平和主義を使って偉人出力を上げる必要あり(全部やる必要はないが)

・哲学志向(偉人ポイント2倍)やアレク図書館建てやすいとき(大理石持ち)など、特定条件が重なったら狙う程度

・両取りなので上手くハマればとても強い

 

その他の専門家経済

・純粋専門家経済

小屋都市無しで専門家を出しまくる。首都がクソな時にネタでやるが

ピラミットが建てば(代議制で専門家研究力+3)戦える

・大商人経済

大商人の交易ミッションで大金を稼ぎ、研究力100%を維持する。

交易路などの手段で金銭をビーカーにする必要があるためファロス灯台などあると良い

・大スパイ経済

大スパイのミッションで諜報ポイントを稼ぎ、技術窃盗を繰り返す。

高難易度でないと意味無し(低難易度だと窃盗する技術が無いため)

軍拡するまでは技術先行できないため、外交や軍事に工夫が必要

 

 

 

 

 

配信用 その2 civ4指針

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前回の続き

 

おすすめ指導者

ストレスなくプレイしたい

→エジプトのハトシェプスト

・創造志向の文化出力でモニュメント建てなくてよい

・宗教志向なので社会制度変更時に無政府状態無し

 

大帝国を作りたい

→ロシアのエカテリーナ

・帝国志向で開拓者半額

・創造志向で勝手に領土が広がっていく

 

強い軍隊を作りたい

ペルシャの大キュロス

・カリスマ志向で軍のレベルアップが早い

・帝国志向で大将軍が出やすいので大将軍定住で高レベル軍隊が作れる

・戦えば戦うほどに強くなる

 

文化大国を作りたい

→フランスのルイ14世

・勤労志向で遺産を1.5倍速で作れる

・創造志向で文化が勝手に上がっていく

 

研究大国を作りたい

ギリシャペリクレス

・哲学志向で科学者を出しまくる。大学半額

・創造志向で図書館半額

 

スパイ国家を作りたい

→イギリスのエリザベス

・金融志向で大量のコインを稼ぎスパイポイントに変換

・哲学志向で大スパイを出しまくる

 

 

社会制度の選び方

・序盤

君主政治

奴隷制

 

・科学力重視

代議制

官僚制

カースト

自由経済

平和主義

 

・戦時

君主制or警察国家

主従制

奴隷制

国有化

神権政治

 

・戦後復興

官僚制

奴隷制

国有化

組織宗教

 

・小規模国家用

普通選挙

官僚制

カースト

環境保護主義

配信用 civ4 迷ったときの指針と備忘録

 

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civ4は選択することが沢山あるので、指針を作った。とはいえ自分で別ルートのほうが良いと感じたときは大抵そっちのほうが正しい。臨機応変が肝心。

 

研究

農業→畜産→陶器→青銅器(奴隷制を採用)

神秘主義→筆記→君主政治(君主制を採用)

→通貨→官吏(官僚制を採用)

 

生産物

首都

労働者→人口4になるまで戦士→開拓者

 

第2都市以降

労働者→モニュメント

 

労働者のやること

・資源改善

・改善した資源と都市を道で繋ぐ

・草原に小屋、丘に鉱山を作る

・都市同士を道で繋ぐ

・森林を伐採

 

いろいろな目安

都市数

4~6都市 ただし作りすぎると維持費で経済回らなくなるので対策が必要

 

労働者の数

都市数*1~1.5

 

研究力

科学税率(全体画面左上のビーカーのパーセント)が

60%以上をキープ

これを下回ると研究速度が遅くなるので注意

 

戦争 都市攻撃の仕方

① 攻城兵器(カタパルトなど)で砲撃して都市防御力を0%にする

② 攻城兵器で都市攻撃して副次的損害を与える

③ 兵士で都市攻撃して敵を倒す

 

戦争 兵種の役割

攻城兵器 :都市攻めに使う

馬 :攻城兵器に強い 野戦に強い

槍兵 :馬に強い

白兵 :平均的 都市攻撃は基本こいつら

弓兵 :都市防御用

 

便利なキーコンフィグ

ユニット選択

alt+ユニット : そのマスにいる全てのユニットを選択

ctrl+ユニット:同じ種類のユニット全てを選択

shift+ユニット:複数のユニットを選択

alt+x 都市候補マーク(BUG)

ctrl+x マーク非表示(BUG)

 

都市の生産物設定

alt+生産物:同じ生産物を作り続ける

shift+生産物:次に作る生産物を予め設定する

【TransportFever2】その2 鉄道計画と閉塞区間についての備忘録

 

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 前回

baisoku.hatenablog.com

 

前回に引き続きtransportFever2の信号配置を考えます。

 

より複雑な停車駅の場合

 

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pt5 停車線数を増やす場合

前回のpt4の拡張版。pt4では2線しか止まれなかったが、pt5では4線止まれる。しかしこの形は結節点で4線を受けるためデッドロックしやすく、路線キャパを超えると危険でもある。とはいえ敷地に余裕がない場合はこの形で妥協せざるを得ない場合が多い。

 

 

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pt6 停車直前に退避ゾーンを設けた形

pt5の改良版。停車直前に退避ゾーンがあるため、結節点への負荷が分散される。このとき上記「区間1」部分は最低でも1台の電車が収まる程度の路線長が必要である。そのため敷地に余裕がないとこの形で敷設することは難しい。

 

 

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pt7 旅客線と貨物線を分散した形

さらに大量の電車を処理するには、旅客と貨物を分散させる必要がある。貨物は路線全体のある一部分を利用する複雑な路線計画となりがちで、旅客線の邪魔になることが多くなるからだ。

 

pt7はpt6の改良版で、各ホームまで単線区間を無くすことですべての経路ですれ違い通過ができる。この場合も「区間1」は適切な路線長を確保する必要がある。

区間2の部分がボトルネックとなりがちなため、この部分に閉塞区間を設けるとさらに効率が良くなる。また区間2の右部分で2線に結束せず4線のまま伸ばすと、複々線となり完全に旅客と貨物を分離できる。

 

ちなみに敷地に余裕がなければ、通過線は4線から2線に減らしてもよい。とはいえこのクラスの駅を作る場合は相当の交通負荷が掛かることを見越している。そのため待避線も貨客分離してしまったほうが安全だ。

 

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pt8 貨客完全分離した場合

完全分離するとかなりスッキリした形になる。区間1部分は車両が収まる長さを確保する。この場合退避レーンが通過レーンの邪魔をしないため、通過時に速度を落とすことがなくなる。重要な物流拠点などは最終的にこの形を目標にしたい。

敷地に余裕があれば区間1より左側部分を工夫して閉塞区間を設けることでより効率がよくなる。

 

続きは次回。次回は駅間の路線計画について

【TransportFever2】鉄道計画と閉塞区間についての備忘録

 

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最近transportFever2という街づくりゲームにハマっている。これは交通計画に主軸を置いたゲームで、街の建物などは勝手に発展していく。citiesSkylinesのように何でもかんでも自分で作るタイプのゲームではないが、ヒトやモノを効率よく輸送していくとボーナスとして街が勝手に大きくなっていく。気付かないうちに街が大きくなるサマはなんというかアリの巣観察キットのような面白さがあるのだ。

 

鉄道計画と閉塞区間

 

このゲームは道路や海路、空路を整備できるが、なんといってもキモは鉄道計画である。このあたりの力の入れようはcities~も遠く及ばない。一方で私は鉄道関係はあまり興味がなかったため、鉄道計画で重要な「閉塞区間」という考え方を理解するのに苦慮した。

 

そこで備忘録としてこの辺の考え方を整理して残したいと思う。

 

 

閉塞区間とは

 

閉塞区間とは電車同士が衝突したり詰まったりしないための考えで、2つの信号で区切られた1つの区間内には同時に2つ以上の電車が入れないようにする考え方だ。

 

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上記Ex1では区間2に赤い電車がいるため、青い電車はこの区間には入れない。一方で区間1と3には電車はいないため入れる。

 

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注意したいのは閉塞区間は物理的な線路にではなく、計画した路線に対して適用されるということ。上記Ex2では赤い路線と緑の路線がある。このとき赤い路線を走ってる赤い電車が真ん中にいるときは、青い電車は先へ進めない。しかし赤い電車が右図まで動くと、青い電車は前へすすめる。青い電車を走っている閉塞区間はあくまで緑の路線上にある信号に対して適用されるからだ。

 

文字で書くとわけわからん テンプレ作ったほうが早い

 

実際のプレイ中にこんなこと一々考えるのはダルいので、テンプレ作って適用したほうが早いことに気づいた。というわけでよく使う線路型に対して信号配置のテンプレをつくった。

 

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pt1 単線で1面2線(もしくは待避線)の駅に接続する場合

 

最序盤で使いそうな形。単線なので駅間を1台の電車しか走れない。

駅構内で退避や追い越しが可能ではあるがキャパシティ狭め

 

 

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pt2 駅間に退避区間を設ける場合

 

駅構内はpt1と同じ。退避区間に信号を設けると2台走らせられる(路線設定によってはさらに可能)。序盤はこの形に落ち着きそう。

 

 

 

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pt3 複線にした場合

 

複線にすると信号を置いた分だけ電車を増やせる。駅構内はこのパターン配置だとスイッチバック(駅で停車して戻る)できるが、信号を一方通行にすると通り抜けオンリーになり、より輸送効率がよくなる。一方で特に貨物の場合は特定の駅でバックすることが多いため、スイッチバック可とした方が融通がきいてよろしい。

 

 

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pt4 複線で退避線を設ける場合

この場合各駅下車でない電車は駅中央の2線を通過するため効率がよい。輸送力が中くらいまでの路線はこの形が最終形となると思われる。

 

 

続きは次回

 

baisoku.hatenablog.com

 

 

【ゲーム】cities:skylines 自然な街の作り方 その16

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前回
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初回
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鉄道開発と我田引鉄


今回は地方へ鉄道を伸ばしていこう。鹿島駅を起点として門前町東大和町へ伸びていく鹿島線を作ることとした。
この時代は自動車ほかの交通が貧弱であったため、鉄道への期待は今よりもずっと大きかった。中央集権化を進める明治政府にとって、鉄道網を張り巡らせることは大きな課題であった。また近代化を進めるにあたり、鉄道は格好のデモンストレーションとなった。




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延伸される路線図



このため鉄道路線や駅の敷設計画は政治介入されることが多く、今からみると無駄ともいえる過疎地にまで鉄道網が整備された。また我田引水をもじった我田引鉄とよばれる、有力者の地元に路線を引っ張り非効率な経路となる路線も現れた(ここが有名)。

この鹿島線東大和駅で終着とする予定であったが、有力者の手によって奥の寺社地や更に奥の村々にまで無駄に延伸することとなってしまった。


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有力者の手によって無茶苦茶な路線形になった。まさに我田引鉄


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ど田舎の無人駅。マニアは喜びそうだ


門前町の変化


この頃になると門前町である東大和町も観光地として発展していく。鉄道のおかげで利便性が増し、参詣客が増えたことで商業需要も上がっていく。一方で他の例に漏れず、町の中心は駅前に移り変わり、寺社地の影響力は徐々に失われていくことになった。


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駅前は空地であり開発もしやすい。中心地が移るのも当然だ

次回予告


次回は菊川城下に発展した菊川市を発展させていく。立地上物資や人が集まる交通の要衝であり、工業発展が著しい経済都市になっていく街だ。


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【ゲーム】cities:skylines 自然な街の作り方 その15

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鉄道駅が作られる


前回に引き続き城下町由来の都市を発展させていこう。

この時代の都市に起きた大きな変化は、なんといっても鉄道駅の設置だ。これにより都市の人の流れは大きく変わった。

また線路という物理的な境界ができることで、都市の成長が区切られることとなった。この境界を超えることができるか如何で、都市の成長が鈍化するかの境目となった。*1


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城下町都市は既に街が発展しているため、鉄道駅は街の外に作られる


鉄道が人の流れを変えていく


鉄道駅が作られると、市街地へと続く道が作られる。すると人の流れが出来上がり、まるでかつての街道沿いや参道沿いのように、商業地が作られる。

すると街の中心は徐々に鉄道駅の側へ引き寄せられていき、都市の中心地が移動する現象が起きた


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駅前通りが作られるとそれに沿うように市街化が進む


貨物と都市の関係


駅のもう1つの大きな役割は貨物運搬である。またこれは工業生産の運送と相性がよく、貨物駅そばには工業地区が発展していった。工業地域には広い土地が求められるため、駅裏に工業地が生まれることが多い。

一方でこの鹿島市は駅裏に山を背負っており拡張が難しい。このことから旅客駅手前に貨物駅を設け、市街地のやや手前に工業地が発達する歪な地区計画となった。


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左側に貨物駅と工業地域 余った土地は住工商混在地域となった


次回予告 鉄道網の拡張

次回は地方へ鉄道網を伸ばしていく。これにより旧宿場町や門前町などの歴史ある都市も変容していくことになる。

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【ゲーム】cities:skylines 自然な街の作り方 その14

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幕藩体制の崩壊と城下町の沈滞


今回は旧城下町の鹿島市を発展させていこう。

城下町由来の都市は、城郭のもつ行政・軍事機能が都市の成長エンジンであった。このため幕藩体制が崩壊し、城郭の機能が消失する明治時代に入ると都市は停滞していった。特に旧士卒階層の没落と離散により旧城下は荒廃することとなる。


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城下町は城郭が全ての中心であった

参考 江戸時代の鹿島城
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荒廃した城下町が県庁所在地となるまで


城下町の町割は、士卒や町人などの階層に応じて住区が分けられていた。これが城下町の都市構造変化に大きな影響を与えることになる。
まず高禄武家地で変化が起きた。これらは広い宅地であったため用途転用が容易であった。このことから行政関連施設が集中的に立地し、今日の行政中心地区が形成されていった。*1


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鹿島城土地利用の様子 武家地は城郭正面の一等地に配された


停滞し移り変わる商業中心


これら行政中心の集客機能が都市の新たな成長エンジンとなり、旧城下町都市は今後発展していくこととなる。
一方で街道沿いに発展していた町人町は、往来人口の減少により衰退していく。代わりに往来人口の多い行政中心と港を結ぶ脇街道沿いに、新たな商業中心が成長していくこととなった。
この中心地の移転という概念は、今後都市構造の変化の中で数多く目にすることとなる。


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明治初期の土地利用 旧町人町や同業職人町は停滞していった


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道路整備のため堀が埋め立てられるのもこの時期からだ


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武家地の広い区画割は学校や警察を建てるのに都合が良かった


次回予告 鉄道駅によって変化する城下町


次回は鹿島市の続きを作る。鉄道敷設によって都市が拡張し、都市の骨格が定まっていく。


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【ゲーム】cities:skylines 自然な街の作り方 その13

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前回
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小さな漁村が一大製鉄拠点へ


岩国鉱山の開発が軌道に乗ると、その麓の岩国村に製鉄関連施設を設置することとなった。元々は小さな漁村であったが、規模が小さく空き地が豊富にあったことから開発は容易であった。


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かつての岩国村は三方を山に囲まれた陸の孤島でしかなかった。

参考 江戸時代の岩国村
baisoku.hatenablog.com


製鉄所を作る


製鉄にあたり銑鉄以降の工程はすべてここで行うこととした。中心部に貨物駅を設け、鉱山口から原材料を効率よく輸送し、増産体制を整えるのだ。


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中心地に貨物駅を設ける ここから関連施設が広がっていく



貨物駅の正面には官営の製鉄所を設ける。また関連施設や貯蓄倉庫を周囲に設け、工業都市としての形が形成されていく。
一方で昔ながらの漁村は姿を消し、工員向けの商店やサービス業が立ち並ぶようになった。


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中心部に構える製鉄関連施設


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手前の漁村は商業地区として発展していくことになる


関連会社が集積 岩国村は岩国市へ


中心となる製鉄所が軌道に乗ると、関連会社の集積が進み本格的な工業都市の様相を呈してくる。これにより島内でも有数の人口を抱え、圧倒的な域内総生産を誇る岩国村は、行政サービスの拡充のため市制に移行することとなる。


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関連企業や工場が集まり、一大生産拠点となった


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急激な環境変化に行政サービスが追いつかず、火事や暴動は日常茶飯事だった


劣悪な住環境 へばり付くように暮らす住民


繁栄する一方で住環境は劣悪であった。中心部の平地のほぼ全てを製鉄関連施設に充てたため、住民は山際に住むほかなかった。官営鉱山や製鉄所の工員用に社員住宅が整備されたが、都市の規模が大きくなり流入人口が増加するにつれ住宅用地は不足し、斜面にへばり付くように中層住宅が建てられた。
また用途のゾーニングという概念が無く、住宅の隣に平気で汚染工場が建てられ、健康被害で苦しむ住民も多かった。


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社員住宅が建てられる ここではまだ良い住環境だった


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旺盛な需要に応えるように大量の住宅が供給される


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斜面に立ち並ぶ住宅 所々に工場が紛れる


次回予告 城下町の変遷

次回はこの島最大の城下町であった鹿島市の変遷を追っていきたい。明治維新によって城下町には権力の空白が生まれ、都市構造にも大きな変化が現れた。



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【ゲーム】cities:skylines 自然な街の作り方 その12

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大規模鉱山開発のはじまり


今回は鉱山開発をしていこう。明治時代になると、列強からの植民地化圧力に抗するため、軍事力拡大の要となる鉄の需要が増大した。そのため採鉱そのものは江戸時代以前から行われていたが、この時代になると各所で大規模な鉱山開発が行われた。
そこでここ青島でも岩国村北東部で鉱山開発を行うこととなったのだ。


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江戸時代の採薬使によって発見された磁鉄鉱が、100年後この村の景色を一変させた


岩国鉱山を作る


製鉄の一般的な流れは、採鉱→粉砕→銑鉄化→転炉→精錬→加工と、複雑な工程を経て出荷される。また当然のことながらすべての工程を一箇所で行うことはできず、分業がなされる。そこでここ岩国鉱山では鉱石粉砕までを行い、原材料を鉄道輸送させることで後工程を行う計画とする。


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地下坑道・粉砕工場・貨物駅を整備する


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岩国鉱山は1日100t以上の鉱石を産出する


鉱石の輸送 鉱山鉄道の発達


鉱石はとにかく重量があり、輸送には難儀する。輸送手段は実質鉄道に頼るほかなく、この時期に多くの鉄道路が作られた。ここでは原材料を鉱山口から製鉄所を作る岩国村へ、またここから都市部に輸送する路線を作る計画とした。


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旅客線と同時に貨物網が発達したのもこの時代の特徴だ


岩国村から都市部へ向かう峠は硬岩地山であり、この当時の掘削技術ではトンネルが掘れなかった。そのため稜線を沿うように畝る路線となってしまっている。


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無理矢理な線形の路線がこの時代の勢いを感じさせる


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これらの路線は後時代の遺構となっていく

次回予告 企業城下町


次回は製鉄所の立地によって変貌した企業城下町である岩国村を作っていく。小さな漁村でしかなかった村が鉄鋼業によって発展していった。


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鉄鋼業によって何もかもが変わってしまった村だ


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【VBA】小ネタ集第2回 大量のボタンをなんとかする


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第2回 大量のボタンをなんとかする


職場の誰かが作ったエクセルで、大量のボタンが配置してあるものをたまに見かける。まず作るのが大変だし、デザイン的にもなんとも言えない雰囲気がある。またシートの修正が生じた際にこれをいじるのはなかなか根気が要る。


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大量ボタンエクセルの例 とりあえずお疲れと言いたい



この問題を解決するのに使うのはCallByNameという組み込み関数だ。マイナーな関数だが指定した文字のメソッドを呼ぶというなかなかトリッキーな挙動をしてくれる。熟練のプログラマーなら色々な使い方を思いつくのではないだろうか。


【コード】

'シートオブジェクト
'name ホーム
Option Explicit
Private Sub Worksheet_Change(ByVal Target As Range)
 Dim selectRange As Range
 Set selectRange = ThisWorkbook.Sheets("ホーム").[C3]
 If Target.Address = selectRange.Address Then
  Dim s As New selectCls
  CallByName s, Target.Value, VbMethod
 End If
End Sub 

'クラスモジュール
'name: selectCls
Option Explicit
Sub 入力シートへ()
 ThisWorkbook.Sheets("入力").Activate
End Sub
Sub 印刷()
 ThisWorkbook.PrintOut
End Sub


このプログラムをセットしておくと、「ホーム」シートの「C3」セルに文字を入れると、入れた文字名のメソッドが動く。このとき入れる文字名はselectClsクラスで設定したメソッドでなければならない。なのでC3セルを入力規制して設定したメソッドを選択するようにしよう。


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選択したメソッド名が動く ここまでスマートになった


リスト表示になるため、ボタンが多いときには有用だ。逆にボタンが少ないときはボタン配置にしたほうが利便性が良いため臨機応変にいきたい。

(なんで職場のエクセルファイルのフォントって創英角ポップが多いんだろ...)

【VBA】小ネタ集第1回 メソッドの概要を参照する


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VBA(visual basic for Application)はエクセルに付属しているプログラミング言語である。比較的習得が容易な言語であり、なんといってもエクセルを持っているだけで導入できる敷居の低さから、プロ・アマ問わず多く利用されている。


一方で他言語でプログラミング経験がある上でVBAを使おうとすると、出来ないことや面倒なことが多く、逆に手こずってしまうこともある。


そこでここでは初心者、上級者問わず役に立ちそうな小ネタを紹介したいと思う。わたしも仕事でよくVBAを使い、個人的なノウハウが蓄積されていることから、共有したいと思う。

第1回 メソッドの概要を参照する


他言語の開発環境だと、あるクラスのメソッド呼び出しのコードを記述する際、コメントで記載したメソッドの概要や引数の説明が表示される機能がある。(下図)


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このウィンドウ 昔作ったプログラミングの修正などの際にとても役に立つ


この機能はVBAの開発環境であるVBE(ややこしい...)には無いが、似たようなことはできる。


【コード】

Sub clearAll(Optional アクティブシートの文字をすべて消す)
       ActiveSheet.Cells.ClearContents
End Sub


で、このメソッドを呼び出すとこうなる。


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概要が参照できる


やっていることはメソットのオプション引数にコメントを書いているだけ。強引であまり美しくないテクだが結構役に立つ。注意点はoptionalにすることと、引数の最後に書くこと。そうしないと後で本当の引数と錯誤し、混乱してしまう。


結び

こんな感じでしょうもないので実用書には載せられないが、意外と役に立つテクを紹介していきたい。

【ゲーム】cities:skylines 自然な街の作り方 その11

 

 

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前回

 

初回

 

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近代戦前編突入 産業化を進める

 

この時代は西洋からの植民地化圧力に抗するため、富国強兵に邁進し、殖産興業政策のもと産業化が進んだ時代だ。農業以外にさしたる産業のなかった日本にとって、外貨獲得のための輸出産業の育成は喫緊の課題であった。そこで外国からお雇い技師を招き、富岡製糸場をはじめとする様々な官営工場が作られた。

 

ここ青島では島中心部の田川町に官営工場を作ることした。元が在郷町で人材が集中しており、生産物輸送のための鉄道敷設が容易だったためだ。

 

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田川町の田畑を切り開き、製造工場を作る

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工場が集積していく ここが近代化への第一歩となった

 

鉄道網の発達

 

工場が増えると輸送手段として鉄道が必要になる。この時代には多くの鉄道が作られ、現代の鉄道網のもとになっている。特に貨物路線網は大きく発達し、この時代に最盛期を迎えた地域も多かった。

 

今回は手始めに2大都市の菊川-鹿島間を結ぶ中央線及び貨物線を作ってみよう。この路線が今後もこの島の大動脈となっていく。

 

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路線図はまだまだ小さい これから大きくなっていく

 

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起点の菊川駅 貨物輸送が中心だ

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終点の鹿島駅 田畑を切り開きターミナル駅として発展する

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中間の田川駅 貨物中心とはいえ旅客線利用者もなかなか居るようだ

 

次回予告 鉱山開発と鉄鋼業

 

次回は鉱山開発をしていこう。列強に対する抵抗のため軍事力拡大は急務であり、鉄鋼業を産業として軌道に乗せることはまさに悲願であった。

 

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【ゲーム】cities:skylines 自然な街の作り方 その10 全体ロードマップ

 

 

Architecture Style Infographics

 

 

前回

 

初回

 

 

このシリーズも長くなってきたため、全体を俯瞰するロードマップを作った。その1でも書いたように、本シリーズは1つの街を複数の年代に分けて作ることが一番の特徴だ。過去の街を下敷きにその名残を残しながら次代の街を作ることで、より自然な街を作ることを目的としている。そのため再開発の際にも既存の街の撤去は最小限としたい。

 

なお現実には災害や戦災により街がまるごと消失し、再開発が行われた歴史がある。歴史をなぞる本シリーズではあるが、上記目的のためこれらの出来事は扱わないこととする。

 

 シーズン1 近世編

 

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シーズン1は江戸時代までとした。この時代は鎖国による域内経済が主であるため、都市の成長エンジンは農業かもしくは域内の人・モノの流通であった。このため都市の規模は小さく、街づくりゲーム的な要素もほとんど無い時代だ。

 

 

シーズン1 その1から

 

シーズン2 近代戦前編

 

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シーズン2は明治時代から昭和の終戦までとした。この時代は産業構造の急速な変化に対応するため、都市構造が大きく変化した。鉄道、工場など街づくりゲームらしい要素が現れるのもこの時代からだ。

 

 

シーズン2 その11から

 

 シーズン3 高度成長期編

 

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シーズン3は終戦から高度成長期を経て、バブル崩壊までとした。朝鮮特需や円安、米国の庇護を背景に大きく経済成長し、都市は膨張した。ニュータウン、高速道路建設、リゾート開発など、まさにリアルで街づくりゲームをしている時代といえる。

 

 

シーズン4 現代編

 

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シーズン4は現代をテーマにした。バブル崩壊によって大規模な郊外開発は鳴りを潜め、都心回帰が進む時代だ。交通や物流の高度化により国家単位で分業制が進み、都市の明暗がはっきりする時代と言える。

 

 

このように以上4つのシーズンに区切り、シリーズを進めてみたい。各シーズンともに都市構造上のエポックメイキングな出来事があり、その景色は大きく変わっていくこととなる。都市に動的な変化をつけることで単調な街並みとなることを避け、ユニークな都市に成長することを意図しているのだ。

 

 

次回

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